
ハノイでの子供時代の最高の思い出は、美味しい食べ物にまつわるものです。私は1985年生まれです。当時はもちろん我が家も国全体もまだ貧しかったので、食べ物がたくさんあったわけではありません。でも、口にできた食べ物は、私たち子供にとって常に大きな喜びでした。
長年にわたって世界中を旅行してきました。各地で楽しめる料理はたくさんありますが、どういうわけか、ハノイやベトナムの料理がいつも一番なんです。だから食べ物は、私にとっていつでも本当に良い思い出です。
昔はもっと時間の流れがゆっくりしていました。人も車も少なく、コミュニティの人々は現在の高層マンションではなく、一戸建てや狭いアパートに住んでいました。玄関のドアを開け放していたので、子供たちが互いの家を行き来するのもとても簡単でした。 学校も半日だけでした。子供たちは気軽に友達の家に遊びに行っていたものです。本当に楽しくて、とても団結したコミュニティでした。今では物事がずっと急速に動いています。みんな仕事に集中していて、近所の人との交流も減りました。便利にはなりましたが、その代償も支払っているということですよね?
ある意味、流れに身をまかせるしかないと思っています。今ではマンションに住んでいても、少しずつ交流を広げようとしています。子供のコミュニティを通じて自分自身の新しいコミュニティが見つかっていることに、私自身も少し驚いています。他の保護者の方々とFacebookでチャットをしたり、週末に集まってコーヒーを飲んだり、とてもゆったりとした付き合いをしています。孤立するのではなく、交流する方法を見つけているんです。

ハノイっ子としてハノイを理解していることが、ハノイでのビジネスに役立っていると思います。[笑] 私の仕事は投資を担当しているので、多くの外国人の方と一緒に仕事をします。でもビジネスの舞台はここベトナムなので、ここで育ったことが役立っています。ローカル市場のことをよく知っていますし、会話の中で人々が口にしていることと本心が異なる場合があることも分かります。外国人にとってはそれを察知するのは難しいですよね。
私は若い人たちがたくさんいるスタートアップで働いています。以前は、もっと年齢層が高く保守的な人が多い場所で働いていました。でも今の会社はとても若くて、お茶目で、非常にクリエイティブなので、すごく楽しいです。この楽しい環境が、毎日私を仕事へと向かわせる原動力になっています。
また、市民やネチズン(ネットユーザー)の役に立つことにも取り組んでいます。彼らが好むコンテンツを提供することでインパクトを与えています。電子ウォレット(eWallet)サービスも提供しています。これは人々に利便性をもたらし、既存の銀行機関にかかるコストを削減するのにも役立っています。
私たちは新しいこと、クリエイティブなことに挑戦しており、それが社会的インパクトを生み出すことを願っています。

間違いなくそうです。ベトナム人は一般的に、どんな新しいテクノロジーも早期に取り入れるアーリーアダプターです。好奇心が旺盛なんです。iPhoneに1,000ドルも費やすんですよ! もちろん見栄を張る部分もありますが、好奇心や最新のテクノロジーについていきたいという気持ちもあります。先進国の古くて伝統的なテクノロジーを一足飛びに飛び越える(リープフロッグ)ことができているのかもしれません。そして、ベトナム人の好奇心こそがその原動力となっています。
私たちは新しいこと、クリエイティブなことに挑戦しており、それが社会的インパクトを生み出すことを願っています。
一部の伝統が失われるのは避けられません。しかし、古いものを守ろうと努力している人々もいます。例えば私たちの商品にモバイルカレンダーアプリがあります。デザインはとても伝統的です。日付は旧暦に関連づけられており、ベトナムの伝統的な行事が盛り込まれています。モバイルアプリという新しいものでありながら、そこに伝統的な要素を取り入れているのです。
昔のハノイのモノクロ写真を見かけることがあります。とても美しく、どこか懐かしい気持ちになります。美しくはあっても、その時代に戻ることはできません。それは避けられないことですが、それでもその一部を残したいと願う人々がたくさんいるのです。

他の途上国と同様に、解決すべき課題はたくさんあります。しかし、あらゆる利便性が私たちのキャリアをいっそう後押ししてくれています。選択肢も格段に増えました。そのすべてが良い変化だと感じています。